この業界(電気工事業)に入って早40年、職業の選択肢として若い頃は幾つか経験したい職業がありました。しかしながらそんなに器用ではない為、いつしかこの業界にどっぷり浸かっております。
縁があって兄の経営する電気工事業に就きました。就いたからには群馬県で一番の電気工事業者になろうと思い、県内の主だった建設業者、県内外のサブコン・重電・機械メーカー等をリストアップし、現場業務をしながら営業活動をしました。そんなに力を入れて営業しなくとも良かったのですが、建設現場での電気工事業者の立ち位置が悪いため、世の中に認めてもらえるような電気工事業者になろうと思い、価値観の共有できる顧客に出会えることを願いながら営業活動をしました。
例えば、当時建設現場でのゼネコンの現場代理人さんは「電気屋、電気屋、、、」と我々を呼びつけます。「電気屋さん」ぐらいに呼んでくれれば・・・と、当時社員に対して申し訳なく思い、技術者として認めてもらえるような顧客に出会いたいと模索しながら営業活動をしました。勿論、現場業務をしながらです。当時専務取締役でした。
35歳くらいの話が下手で気が小さく、あがり症の営業です。上手くいくわけありません。しかしそのような事でめげてはいられませんでした。仕事を受注しなければ会社の存続が危ぶまれます。もう少し会社をアピールし、顧客になるであろう会社様にプロとして訥々と自分が持っている数少ない技術の話をしながらコミュニケーションを取り、1社1社お客様が増えていきました。楽しかったです。勿論現在も継続しての良いお客様です。
還暦を過ぎ、目まぐるしい世の中の動きを観ながら、現在取締役会長に収まっております。これから社業発展はもちろんの事、人として、世の中に貢献していきます。
平成30年1月吉日
門倉テクノ株式会社
取締役会長 門倉 正